国立新美術館に「第10回日展」の公募作品を搬入してきました。

こちらのブログでも何回かお伝えしましたが、やっと10月13日(金)に「第10回日展」に出展する作品を国立新美術館へ搬入してきました。

この「第10回日展」は公募展、いわゆるコンクールなのでこれから審査を受けて新国立美術館で展示できるのかが決まります。

こうなったら、あとは審査を待つばかり。

 

 

作品搬入日は10月13日(金)と14日(土)の2日間だったのですが、初日の10月13日(金)にどうしても搬入したかったんです。

仕事やプライベートのスケジュール的な問題もあったんですが、早く作品を搬入してすっきりしてしまいたいという気持ちの方が強かったと思います。

もう2カ月間この作品と向き合ってきたのでね。

 

 

作品の搬入ですが、国立新美術館の作品搬入口からなんです。

展示や企画展を見るために入る正面入り口からぐるっと左側に回っていくと作品搬入口があります。

警備員の方が立っていてね、ちょっとドキドキ。

大きめの額を持っていたので警備員さんも何でこちらに来たのかすぐに察知してくれて、受付に誘導してくれました。

「公募展関係者」というステッカーをもらい「中の受付で見せてください」と言われて美術館搬入口から中へ入っていきました。

 

 

作品搬入口はいわば美術館の裏側、表側の華やかな世界と違ってシンプルで機能的な構造になっています。

何回か迷いながら作品搬入受付にたどり着きました。

日展の中にはいろんなジャンルがあり、日本画や洋画などのジャンルごとに受付も分かれているのです。

 

 

わたしが応募するのは「工芸美術」。

この「工芸美術」は陶芸、漆、織、染めなどの工芸作品の部門。

「刺繍」という項目はなかったのですが「その他」というのがあったので、思い切って挑戦してみました。

 

 

実はね「刺繍」は工芸美術ではないと言われ作品を受け取ってもらえないかもしれないと思っていたんですよ。

もし、作品を受け取ってもらえなかったら仕方ないなと思いながら搬入しに行ったんですね。

だから、受付で書類を受理してもらって、作品の梱包をほどいた時には安心しました。

 

作品のふたを開けた時に、係りのおじさまが「ほぅこれは…」と言いながら作品に顔を近づけてまじまじと見てくれたのがとてもうれしかった。

いろんな作品を見ているだろうに、わたしの作品はそんな方の関心を引くことができたんだとその時思いました。

 

でもここでね、作品を額の上下逆に入れてしまっていることがわかって、その場にいたおじさま方3人総出で額に入れ直すのを手伝ってくれました。

裏の金具の位置で額の上下が決まっているんですが、ついうっかり逆にしてしまったんです。

一緒に直してくれて本当にありがとうございました。

なんて優しい世界なんだろうって思いましたね。

 

 

そんなこんなで、いろんなことがありましたが無事に国立新美術館へ作品を搬入することができました。

作品搬入が終わって国立新美術館を後にした時に思ったことはこの2つ「やっと作品搬入した!」と「来年はどんな作品を作ろうかな」。

こういう時、自分は貪欲なんだなと思います。

あれだけ大変な思いをして作っていたのに、すぐに次の作品が作りたくなる。

これはもう性(さが)といってもいいんじゃないかなと思いますね。

 

10月13日(金)は午前中に作品搬入してから一息つく間もなく次の仕事へ。

今、請け負っている仕事先の会社設立20周年パーティのサポート業務でした。

受付や裏方の仕事ですね。

こちらの仕事も無事に終わってやっと1日が終わりました。

 

 

今年一番メインの公募展がこの「第10回日展」なので、もう2023年が終わった気分です。

なんて言ってらんないくらい実は次の仕事がつまっています。

「日展の作品搬入まで待ってくださいと」お願いして快く納期を承諾していただいた仕事もあるので、しっかりと進めていかなくては。

 

急ぎの仕事をしながら、次の作品制作も始めていきます。

次の作品締め切りは11月末。

次の作品では「骨」を立体刺繍で作っていきます。

もちろん植物も一緒にデザインした作品ですよ。

また作品制作についてもこのブログでお伝えしていきますね。