立体刺繡×仮面
先日、幡ヶ谷仮面展に作品搬入してきました。
2024年6月に参加した「幡ヶ谷きものweek」でご一緒した、四六三(しろさん)というアーティストの方が主宰している「幡ヶ谷仮面展」。
「幡ヶ谷きものweek」搬入の時にお会いした四六三(しろさん)にお願いして、急遽「幡ヶ谷仮面展」参加することになりました。
参加が決まったのが6月末なので作品制作期間は1か月ちょっと。
仮面展には5つまで仮面を出展してもいいのですが、制作期間を考えると1つしか作れないかなと思っていました。
でも1つじゃあつまんないよなと思い、新作1つと過去作品のリメイク1つを制作することにしました。
1つ目の新作仮面タイトルは「蒲公英(たんぽぽ)」。
たんぽぽの長い根っこが顔面にとぐろを巻いて絡みつき、とぐろを巻いた根っこの真ん中から目が開き始めているという仮面。
このたんぽぽの根っこは5メートルくらいワイヤーに刺繍糸を巻きつけて作りました。
根っこを仮面の形に保つのが大変で、何回も失敗してやり直しました。
エポキシレジンで固めることは決めていたんですが、固める前の形作りに難儀しました。
たぶん、今までの水谷っぽい作品とはだいぶ趣の違う作品に仕上がっていると思います。
2つ目の過去作品リメイク仮面タイトルは「薔薇橙(ばらだいだい)」。
昨年作ったオレンジ色のバラを仮面の形にしました。
このオレンジ色のバラは一重のバラを1株作ったもので根っこまでついているちょっと大きめの作品。
このバラを仮面の土台に立体的になるように組み立ててエポキシレジンで固めました。
バラの仮面は今までの作品と同じような作風に仕上がっています。
幡ヶ谷仮面展では、試着できる作品は作家がいなくても試着していいシステムになっています。
試着可・不可は作家が選べるんですが、せっかく仮面を作るんだからいろんな方に被ってもらいたいと思って試着可にしました。
紐を結んで仮面をかぶれるように作ったんですが、この紐は帯締めを使いました。
帯締めとは、着物を着るときに帯を固定するために使う紐のこと。
しっかり織られていて丈夫なんです。
色もきれいなものが多く、紐の端も房になっていて見栄えもいいので帯締めを使うことにしました。
実際に仮面を作って思ったんですが立体刺繍ととっても相性がいいですね。
表現の仕方もいろいろできるし、仮面というアイテムがもつ意味合いが作品の幅を広げてくれると思います。
仮面って顔を隠すものだと思っていたんですが、作っていてその認識が変わったんですよね。
仮面は自分の中にあるものをさらけ出すものなんじゃないかと。
隠すものからさらけ出すものって正反対ですよね。
でも、仮面を作っているうちにそう感じてしまいました。
なので今回作った仮面は隠すものではなく、己の内なるものをさらけ出す仮面です。
仮面の完成写真は展示会がはじまってから公開します。
水谷のX(エックス)かインスタグラムで仮面展開催当日から公開するので、こちらで見ていただければと思います。
X(エックス)とインスタグラムでは、もうすでに制作経過もアップしているので展示会開催までそちらをおたのしみください。
水谷禎子X(エックス)
https://x.com/mizutanisachiko
水谷禎子インスタグラム
https://www.instagram.com/mizutanisachiko
最後に幡ヶ谷仮面展のお知らせです。
【第7回幡ヶ谷仮面展】
2024年8月17日(土)〜31日(土)
月〜金は16時〜21時
土日は12時〜21時
*曜日によって開催時間が異なります。
会場 : ご飯と喫茶 はじめ
京王新線幡ヶ谷駅徒歩5分くらい
幡ヶ谷仮面展の黄色い看板が目印
ワンオーダー制です。