未来に託された立体刺繍ブローチ

2025年の年末に、入院していた姉の退院祝いとして立体刺繍のブローチをプレゼントしたいという方から、オーダー制作依頼を受けました。

「明るい紫色のパンジーであとはお任せするわ」とのオーダー。

ブローチは2025年末に納品したのですが、先日、オーダーしていただいた方にお会いする機会がありブローチのその後を教えていただきました。

今、ブローチはお姉さんのお孫さんのところにあるそうです。

冗談交じりに「老い先短い姉よりも、5歳の孫に託した方がいいと思って孫にあげたの。ブローチを身につけるのは20年後くらいかしらね。」とおっしゃっていました。

それを聞いて、そういう贈り物の仕方もあるんだって思ったと同時に、次の世代に託すものとして、わたしが作ったブローチを選んでくれたんだって思ったら、うれしかったんですよね。

実際にお孫さんが成長した時、ブローチを身につけるかどうかなんて未来のことはわからないけど、「託す」という行為そのものが尊いなと感じました。

そんなふうにわたしの作品を扱ってくれる方にオーダーしていただいて、作家冥利に尽きるというか、立体刺繍作家をやっててよかった。

今、請け負っているオーダー制作もしっかり仕上げてお届けしなくては!と襟を正すような気持です。