ハンドメイドを趣味から仕事に変えるために必要な「意識」とは?
ハンドメイドが趣味で終わってしまう人と、仕事にできる人の違い。
なんだと思いますか?
ハンドメイドをやっている人は自分が作ったものを「作品」と呼びます。
自分で作ったものなんだから「作品」と呼ぶことは何の問題もありません。
ですが、ハンドメイドを仕事にしていきたいと思ったら「作品」ではなく、「商品」を作る必要がでてきます。
「作品」と「商品」。
どう違うでしょうか。
わたしが実際に経験したことなのですが、アパレルメーカーでデザイナーとして働いていた時に一番衝撃的なことが、この作品と商品の違いだったんです。
当時、服飾デザイン専門学校を卒業して、アパレルメーカ-の企画室にデザイナーとして就職しました。
洋服を作ることが好きでデザイナーになったのに、自分の好きなデザインをすることができませんでした。
なぜって、自分の好きなデザイン=アパレルメーカーが求めているデザインではなかったから。
もっと言うと、自分が好きなデザインはお客様が買ってくれるデザインではなかったからです。
企業が求めている商品を作るのが、アパレルメーカーのデザイナーという仕事です。
一番最初にこのことを知ったときには衝撃的でした。
それほどわたしは世間知らずだったということなのかもしれません。
ですが、ファッションデザイナーになりたいと思っている人は、自分の好きなデザインをして仕事になると思っている人がほとんどではないでしょうか。
日本で自分の好きなデザインの洋服を作りたければ、自分のブランドを作るしかありません。
そう、パリコレなどに出ているようなオートクチュールのデザイナーになるしかないのです。
そんな情報、どこにもないんですよね。
だから私のようにアパレルメーカーのデザイナーになれば、自分で好きなデザインができると思ってしまうんです。
ここでいう自分の好きなデザインというのが作品、企業が求めているデザインが商品となります。
アパレルメーカ-に務めることで、作品と商品の違いを知ることができたのは私にとって、とても良い経験となっています。
この作品と商品の意識の違いって、ハンドメイドを仕事にしていくために、実はとっても大切なこと。
自分が好きで作っている作品を、どうやって商品にしていくか考えてみてください。
商品だからといって、お客様の言いなりになって商品を作りなさい、ということではないので勘違いしないでくださいね。
そして作品だけを作っているうちは、なかなかハンドメイドを仕事にしていくのは難しいと思います。
それはお客様のことを考えていないから。
自分の作りたい作品を受け入れてもらえることもありますが、それはほんの一握りのハンドメイド作家だけのこと。
厳しいようですがそれが現実なんです。
自分が作っているものが、お金をいただいてお客様の手に取ってもらう商品なんだ、ということを意識するだけでも全然違ってくると思います。
あなたが作っているのは作品ですか?
それとも商品ですか?
1度じっくりと考えてみるのもいいのではないでしょうか。