金色のバラと骨
今作っている作品制作進捗のお話しです。
数年前に金色のパンジーを作った時に「もう2度と金色の刺繍糸で刺繍はしない」と誓ったのに、懲りずにまた金色の刺繍糸を使って作品を作っています。
なんで「もう2度と金色の刺繍糸で刺繍はしない」と思ったのかというと、金糸の刺繍糸がとても扱いにくい素材だからです。
いつも使っている25番刺繍糸は綿100%の刺繍糸なんですが、金色の刺繍糸はポリエステル100%。
キラキラとした輝きを出すためにラメ加工がしてあります。
この金色の刺繍糸、縫う時に生地に引っかかったり、糸の撚(よ)れがほどけてきたり、からまったりするんです。
わたしの技量不足の所もあるとは思うのですが、とても刺繍しにくい糸なんですよ。
他の種類の刺繍糸ならもっと縫いやすいのかもしれません。実際に同じメーカーの違う種類の金色の刺繍糸は縫いやすいんです。
じゃあなんでわざわざ扱いにくい金色の刺繍糸を使っているかというと、質感が金属のように見えるんです。
この刺繍糸の金属の質感が今、作っている作品のイメージにぴったりなんですよ。
毎日、「縫いにくいなぁ」と思いながら刺繍しているのも、作品をイメージ通りに仕上げるためなんです。
ここはこだわりというか、妥協できない部分なんですよね。
この金色のバラに組み合わせるモチーフが「骨」なんです。
「金色のバラと骨」このモチーフから何を連想しますか?
このモチーフにたどり着くまでにだいぶ時間がかかったんですが、この作品は12月に開催されるgallery hydrangea(ギャラリーハイドランジア)の【mizunOEトリビュート展『BADREAM #2』】に出展する作品です。
テーマは「悪夢」。
わたしと同じように「悪夢」を連想した方はいましたか?
今回の「悪夢」というテーマはとても難しかったです。
イメージが出来上がるのに1か月以上かかってしまいました。
そして刺繍でも手こずっているという、なかなか難儀な作品となっています。
そろそろ「骨」の部分も作り始めないといけない時期に入ってきているんですけどね。
材料は買ってあるんですが、まだ「骨」の部分は手つかずの状態です。
今はとにかく苦手な金色の刺繍部分をいち早く終わらせて、すっきりと「骨」の部分に制作を進めていきたいものです。
最後に12月企画展のお知らせです。
mizunOEトリビュート展『BADREAM #2』
開催会期:2023/12/1(金)~12/10(日)
※休廊日:火・水
gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)
東京都墨田区東向島1-3-5
03-3611-0336
今回は在廊しません。