立体刺繍の新しい試み_gallery hydrangea 12月企画公募展

【悪夢】がテーマの作品を作っていました。

それが、gallery hydrangea 12月企画公募展mizunOEトリビュート展『BADREAM #2』に出展している作品です。

 

いろいろ書く前に作品を見ていただきましょう。

 

タイトルは「金色のバラと骨」。

「悪夢」がテーマの作品って考えた時に、一番最初にイメージしたのが蜘蛛(くも)でした。

でもね、蜘蛛(くも)をじっくり観察して作品を作るのはなんか嫌だなと思って、他のモチーフをいろいろ考えていったんです。

そうしているうちに「手」というのが浮かんできて、でも「手」だけど「手の骨」の方がしっくりくるなと思って、「手の骨」を作ることになりました。

 

 

次に「手の骨」に合わせる植物をどうしようかなって考えたんだけど、2023年は「バラ」をメインモチーフにしているからすぐに「バラ」というのは決まったのね。

 

問題はバラの色。

 

色々調べてみると「金色のバラ」というのがあって、ローマのカトリック教では「祝福」を意味するモチーフだということがわかったの。

「手の骨」と「金色のバラ」これはいいかも!ということで、かなりイメージが出来上がるまで時間がかかったんだけど、そんな感じで作品を作っていきました。

 

そして今回は作品のイメージに合わせて短歌を作ってみました。

 

【目覚めると

見えているのは

朽ちている自分の姿

夢なら覚めろ】

 

短歌って横書きにするとなんか変ね。

作品のタイトルも最初は「夢なら覚めろ」にしようと思っていたんですが、ちょっと捻りすぎかなと思って辞めました。

その代わりに短歌を作った感じです。

 

 

作品を文章で説明するよりも、短歌で表すと端的で世界観が伝わりやすい気がします。

「57577」の決められた文字数の中での表現なので、余計な情報がそぎ落とされていてわたしはとってもいいなと思いました。

 

 

今までは、植物そのものだったり、ちょっときれい目な作品だったりしたので、今回の「骨」はインパクトがあったようです。

自分の中でもかなりチャレンジしたモチーフだなと思いますしね。

それでも、もっとダークな印象になるかと思っていたんですが、自分で思っていたよりもきれい目の作品に仕上がりました。

 

 

2023年の展示はこれが最後です。

今、いただいている立体刺繍に関する仕事もあるので、年内はそちらを仕上げていきます。

そして、そろそろ1年を振り返る時期ですね。

毎年恒例の「今年の漢字」や1年間の「まとメモリー」もこれから書き進めていきます。

 

 

最後に「金色のバラと骨」を展示しているgallery hydrangea12月企画公募展のお知らせです。

 

mizunOEトリビュート展『BADREAM #2』

開催会期:2023/12/1(金)~12/10(日)
※休廊日:火・水

gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)

東京都墨田区東向島1-3-5
03-3611-0336

今回は在廊しません。