「水溜まりと紫陽花」作品タイトルの考え方

作品タイトルはいつも悩みます。

gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)の6月アンデパンダン展に出品した作品は「水溜りと紫陽花」というタイトルをつけました。

立体刺繍で作った青い紫陽花をエポキシレジンで加工した作品です。

 

まずは作品を見ていただきましょう。

 

「水溜りと紫陽花」

この作品にタイトルをつけるときにいろいろ迷いました。

まずは「水溜りの紫陽花」にするか「水溜りと紫陽花」にするか。

「水溜り」「紫陽花」という言葉をつなぐ言葉の違いですね。

 

「水溜りの紫陽花」にすると、水溜りの中に紫陽花があるというニュアンスになって、水溜りが主となる印象を受けます。

「水溜りと紫陽花」にすると、水溜まりと紫陽花の関係性は対等で同じようにそこにあるという印象を受けます。

 

今回、「水溜り」「紫陽花」というモチーフを同列に扱いたかったので「水溜りと紫陽花」というタイトルにしました。

 

あと迷ったのが「水溜り」と「水たまり」。

「みずたまり」を漢字にするかひらがなにするかの違いですね。

音読すると何にも気にならないのですが、文字として書くとかなり印象が違います。

作品タイトルは展示する時にキャプションに書かれた文字情報として目にするので、文字として書かれた時に与える印象も大事になってきます。

 

注)キャプションとは、作品を展示する時に一緒に添えられる作品情報が書かれたもの。

作品タイトルや作者名、素材や制作年などを記載します。

 

これはすぐに決まりました。

「水たまりと紫陽花」と「水溜りと紫陽花」どちらがいいと思いますか?

「紫陽花」が漢字3文字なので「水溜り」の方がバランスよく見えますよね。

 

そんな経緯を経てこの作品は「水溜りと紫陽花」というタイトルに決めました。

 

作品タイトルは先に決めてしまうこともあるし、作品が仕上がってから決めることもあります。

その時によってタイトルをつけるタイミングが違うのですが、もっと魅力的なタイトルがつかられないものかと、いつも思います。

 

最後に6月アンデパンダン展のお知らせです。

企画展『花に囁く物語 Ep.3』

開催会期:2023/6/2(金)~6/11(日)
※休廊日:火・水

gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)

東京都墨田区東向島1-3-5
03-3611-0336

今回は在廊しません。