細い花びらを立体刺繍で表現するのは難しいのです

細い花びらの花を作る時には色々と工夫しています。

 

わたしが制作している立体刺繍という技法は、布にワイヤーを縫い付けてから刺繍をするので、細い花びらを作るのが難しいのです。

どうしてもワイヤーの太さ分は幅が必要になりますし、刺繍してからパーツに切り取ってフチをかがるので、刺繍針をさせるだけの幅も必要になります。

 

今、gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)の2024年6月企画展『花に囁く物語 Ep.4』に「たんぽぽ」の作品を出展しているんですが、この細さが限界じゃないかなと思っています。

たんぽぽの一番細い花びらで、大体3ミリくらいかな。

これ以上、細い花びらは立体刺繍では難しいと思います。

 

この3ミリの細い花びらも、中に入れるワイヤーを細くして刺繍糸を1本どりで刺繍してやっとの細さです。

刺繍パーツに切り取ってフチをかがる時には指がつりそうになります。

 

このやり方の問題点は弱いこと。

細いワイヤーを使うので、どうしてもやわらかい花びらになってしまいます。

ちょっとチカラを加えただけで曲がってしまうんです。

 

ただ、飾るだけの作品なら弱くてもいいんですが、ブローチなど身につけるものは作ることができません。

刺繍のほつれ止め加工の素材を強いものに変えることもできるんですが、そうすると今度は刺繍パーツのフチをかがる時に刺繍針が刺せなくなってしまうんです。

作品が仕上がった後に補強用のスプレーを吹きかけることもできますが、ちょっと刺繍の風合いが変わってしまうのであまりよろしくなかったり。

 

いろいろ工夫しながら作品を作っているんですが、今のところいい方法が見つかっていない状態です。

もっと試行錯誤していかなければいけないですね。

 

6月末から開催される展示会会場へ、主宰者の方と一緒に下見に行きました。

会場はギャラリーBARということなので、夜の展示会となります。

 

最後にお知らせです。

gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)の2024年6月企画展『花に囁く物語 Ep.4』に「たんぽぽ」の作品を出展しています。

ありがたいことに、展示会3日目に作品は売約済みとなりました。

会期中、作品は展示してあります。

 

gallery hydrangea(ギャラリー ハイドランジア)2024年6月企画展

『花に囁く物語 Ep.4』

開催会期:2024/5/30(金)~6/9(日)
※休廊日:火・水

東京都墨田区東向島1-3-5
03-3611-0336

在廊しません。