今、「悪夢」をテーマにした作品を考えています
12月に出展するグループ展のテーマが「悪夢」なんです。
まだ、ちょっと先の展示会なんですが作品のデザインを考え始めました。
「悪夢」ってどんなイメージなのか?
「悪夢」の色はどんな色なのか?
「悪夢」を構成するモチーフはどんなモチーフなのか?
「悪夢」を見た時の感情はどんな感情なのか?
これって人によって全然違うと思うんですよね。
だからひとまず自分のイメージする「悪夢」から考えてみようと思ったんですが、「悪夢」って最近見ていないなぁってところでつまずいてしまいました。
一般的に悪夢のイメージって、ダークな色で悪魔とか骸骨とかカラスとかがモチーフになっている感じなのかなと思うんだけど、一概にそうは言えないのかなと感じています。
一面真っ白で色のない世界が怖かったり、逆にすべてが極彩色で色が溢れかえっている世界が怖かったり。
一見穏やかにみえてるけど、穏やかだからこその恐怖があったり。
日常の中にある恐怖もあるし、何かを無くすことによる恐怖もありますよね。
こう考えてみると「悪夢=恐怖」って考えているんだなと、自分で気がつきます。
「悪夢」って怖い夢のことなのかなと思うんだけど、どうでしょう?
怖くて嫌だから早く覚めてほしい夢、それが悪夢。
たのしい夢だったら「早く夢から覚めろ」なんて思わないですもんね。
先日、映画「怪物」のノベライズ本を貸していただいたので読んだんです。
本を読んだ後の読了感っていうんですかね、後味といった方がいいのかな、とてもゾロリと体中をなめまわされたような嫌な感じが残りましてね。
映画もそうなのかな、見ていないからわからないんだけど。
このゾロリとした嫌な感じって、悪夢を見た時の感じと似ているなと思ったんですよね。
まさにいいタイミングでこの本が読めてよかったなと思いました。
だけど、ゾロリと体中をなめまわされたような嫌な感じを作品で表現するって難しいですよね。
それこそ最初に書いたように、色は?モチーフは?というところから考えないといけません。
どうやって作品で表現したらいいんだろうってところで、出口のない迷路に迷い込んだみたいになっています。
でも、作品のデザインを考えていく段階で、こうやって迷うっていうのはとても大切で、迷うということはそれだけ作品と自分が向き合っているということになります。
今回、たまたま「怪物」の本を貸していただいたように、なにか作品のきっかけになるものとこれからまた出会うかもしれません。
だから作品のイメージがつかめるまで、常に頭の中で考えていきます。
それは気がついていないだけで自分の中にあるものなのか、それとも自分の外にあるものなのかわかりませんが、イメージがつかめるまで「悪夢」がテーマの作品と向き合っていきたいと思います。